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2013年3月18日 (月)

8の字飛行までの練習(理論おさらい)

初心者は初めて飛ばすヘリのホバリングの難しさにびっくりするかもしれないが、ちゃんとした機体であれば、自転車に乗れてヘリの姿勢がわかる視力があればだれでも飛ばせるようになる。
またヘリの仕組みを理解した方が飛ばし方もわかるようになるので一通りヘリの仕組みを理解した方が良い
まずはそのおさらいから始める。

 

ヘリはヘリの操作の中でもむずかしいホバリングが出来るようにならないと飛ばせない。普通の飛行機は自律安定性を持っているので、むずかしい着陸と離陸を、うまい人にやってもらい安全な高度で送信機を渡してもらえば、機体の向きさえ間違えずに把握できればとりあえず飛ばすことができる。
ヘリは自律安定性がないので何もしないと必ずどちらかに傾いて墜落するので常に間違いなく舵を切っていなければ、あっという間に墜落するので操縦を変わってもらう時間などない。(ヘリでも高速で飛んでいるときは多少安定性が増し飛ばしやすくはなる)
なお、トレーナーモードと言って二つのプロポをつないでうまい人と一緒に飛ばすという手品のような方法もあるらしいがラジコンシミュレーターの入力用途以外では一回も使っているのを見たことがない。送信機の相性や引き受けての問題などがあるので簡単にできるわけではないだろうが、運よく奇特な人を知っているのなら頼んでみると良いかもしれない

 飛ぶ理屈に関してヘリは意外と単純である。飛行機では翼形とか揚力の中心と重心位置の設定、迎え角と失速速度等々複雑である。ヘリのようにちょっと空中に止まるということもできない。ヘリは、特に模型のヘリは十分なパワーと効きの鋭いローターのジャイロ効果でいわば強引に飛びたい方へ引っ張り上げるだけである。速度が増してくると機体の形状の影響やローターが進行方向の左右で相対大気速度に差が出ることによる揚力不均衡の問題が出てくるが、模型の場合はそれが問題になる頃には十分腕前が上がっていることだろう。

ただし、テールローターの副作用は、真っ当な人間にとっては乗り越えなければならない壁である。模型の場合はラダーの制御はジャイロで自動化しているのが当たり前なので、本物のようにコレクティブを上げ下げするたびにラダーを調整しなくていいが、水平方向の推力だけは何とかしなければ横方向にどんどん流れて行ってしまう。これに対応するにはテールローターの推力に相当するぶんをローターで生み出すためにローターを傾け向けなければならない。中には初めから少しローターの軸を傾けているのもある。いずれにしろシングルローター機ではその場にとどまろうとするにはローターが水平ではだめで、必ず少し傾けてやらなければならない。まあ模型では最初のうちはローターや機体の傾きなどを見る余裕などなく、理屈を意識する前に体が覚えてそう言えばそうだねって人もいるが、そのことは理解しいたほうが精神上良いだろう。すなわち機体が少し傾いているのが正常な状態である。人間は適応力が高いので、このおかしな事態にも当たり前にようになれる。

 ヘリの姿勢を制御をするうえで一番重要なのはサイクリックコントロールによりジャイロ効果を利用してローター軸を機敏に傾けることである。
したがって、ローターのピッチを制御するサーボの性能と動きは非常に重要である。ローターのピッチを変えることによって発生する揚力の不均衡は、結構重たい機体の向きを変えるには圧倒的に不足だが、ジャイロ効果が十分働く回転モーメント(回転の慣性力)を持っていれば揚力で持ち上がるところよりも90度進んだ先の方が持ち上がり、この方がはるかに機敏で大きなローターを傾ける力となる。ジャイロ効果は慣性の作用なのでローターの回転速度の二乗に比例し、ローターの重さやモーメントに比例する。したがってローターの回転数の変化は制御性に大きく影響し、ローターの先端に錘を仕込んで制御性を上げるということも結構普通に行われている。

 さて慣性といえば、ジャイロ効果だけでなくヘリ自体が持っている慣性を十分考慮する必要がある。ヘリが斜めになったからといってすぐに動き出すだろうか?
ヘリが斜めになってその方向に推力が発生することで加速度発生し時間とともに速度が高くなりある速度で空気の抵抗と釣り合い一定速度になる。したがって左右に交互にちょんちょんと舵を打っても右に左に目まぐるしく動くわけではない。また通常は舵を打ちっぱなしにしない。他に外力がなければ舵の打ちっぱなしは、ヘリをどんどん回転させてひっくり返してしまう。このことはわかりやすいが、しかし一旦回転を始めた(傾きだした)機体は慣性力を持っているのでちょんと打ってセンターに戻しても傾き続ける場合がある。その場合は反対側へ当て舵を打たなければならない。したがって初心者としてはちょんと打ったら反対側にちょんと打って傾きを止めるつもりでいれば良いだろう。結局舵の打ち方は「ちょん」でなく「ちょん、ちょん」の当て舵打ちである。
もちろん慣れてくると機体の動きが優先だからそんなことを意識することはほとんどなくなる。実際には風の影響をかなり受け、記や胃の状態でも違うので馬鹿正直にこの舵の打ち方しかしなかったら思うように飛ばせないだろう。しかし、慣れないうちは当て舵が必要だと思っていた方が早く慣れるだろう。
車の場合と違って地面の強固な反力は空気ではありえないので、操作の仕方も違うのである。
なお、ラダーはジャイロが制御するので普通、当て舵は使わないので注意すること。舵を打っている間ヌルヌル動くはずだ。

 ところでベクトルがわかれば当たり前のことだがローターが斜めになると水平方向の推力が増すと同時に揚力も若干落ちるので同じ高度を保つためにはスロットルを増やす(コレクティブでピッチを上げる)必要があるはずだ。実際にはラジコンの場合コレクティブレバーとして独立しているわけではなく、スロットルレバーにはセンターに戻るばねも付いていないので、他の要因=他の操作のせいで間違って動く場合の方がはるかに多い。機体をよく見て所望の高度を保つようにするというのが現実的である。

模型の場合は本物のようにやっと浮かぶだけのパワーを持っているというような機体はないので、上昇するのに前進の力を借りて揚力を増すなどと言うことは考えなくてもスロットルを上げればいくらでも真上に上がる。したがってひたすら同時に①前後・②左右・③上下、④(たまに)向きの4方向を的確に打てるように練習すれば良い。話は単純だが、大概の人間は同時に4つのことを考えながら処理する能力は無く、こんなことを考えている間に墜落するので、最初は人間業とは思えない腕が必要だと感じるかもしれない。しかしちゃんとした機体で、操作に正確に応えてくれる機体ならば、そのうち指が勝手に動いてくれるようになる。ただし現在の自分の腕を認識しつつ順を追って覚えていった方が良い。ちゃんと整備されていない機体も、自分の腕前以上に無理して飛ばすこともどちらも上達の遅らせる

 さて模型の場合は、もうひとつ難関が待っている。
本物では操縦者は常に進行に対して正対しているが、模型ではバックで戻ってこない限り操縦者の見ている方向と機体の前が一致しない。したがって機体の向きによって自分からみた舵の効きの方向が変わる。車などのラジコンをやっていればこの感覚はある程度わかっているだろうがラジコンはヘリが初めての人間にとっては、エルロンとエレベーターの舵が逆になるこっちに向き(対面ホバ)のときに正しい方向へ舵を正確に打って墜落させないようにすることはほぼ100%無理である。したがってケツホバといって真後ろに立って操縦することから始める。人によって最適な練習方法は違ってくるだろうが、ラジコンシミュレーターは、結構有効である。実物とは異なる部分があるとはいえ、高機能な製品は、実機の練習の十分な補完になる。
雨の日でも強風の日でも夜でも飛ばせる。だいいち、リセットボタンを押せばどんなに激しい墜落でも一瞬で元通りになる。このお手軽さはたまらない。

さて、もうひとつの方法は実機では無理な練習しないで段階的に練習するという方法である。今の自分に合ったレベルの練習をしていけば、いつの間にか難しいと思っていた操作がそのうち簡単にできるようになる。ヘリの場合、舵の打ち間違いは財布にも心にもグサリと突き刺さるものがあるので、できれば墜落は避けたいと思うのが、普通の財力と神経の持ち主である。

なお、トイヘリでの練習は、ヘリに慣れる役には立つかもしれないが、トイヘリは所詮、自由自在に飛ぶようにはできていないので上手に飛ばすのは早くあきらめた方が良い。そうでないといつまでも自在に飛ばせないか、普通の機体を飛ばす役には立たないとても奇妙なテクニックを覚えることになる。

 

さて次はいよいよ段階駅に飛ばす練習方法である。

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