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2016年8月

2016年8月25日 (木)

3Dプリンター 準備編

3Dプリンター 準備編

昔は、試作専門の職人さんを直接ふたり抱え、外部にいくつも試作をするところ持って新製品を開発するのが長い間本業だったので、今なら3Dプリンターをガンガン使っていたことだろう。
現在は、そういう意味ではつまらない仕事なので、最近の加工事情には疎いし、試作とも無縁だが、3次元キャドなら多少は使える環境にある。

工業用のもので光造形という紫外線で固まる液体を満たした表面の個体にする部分に紫外線のビームをあて、等高線で作った立体地図のように一層づつ順に造形していく方法が使われ始めたころのできの悪い頃に少し使ったことはある。
しかしその後はつまらない仕事に移ったので、縁が無くなったが、最近ではチタンなどの金属でもかなりの精度でできるのを展示会で見て知っていたが、とてもじゃないが個人で使えるはずがない。

Item_0000000561_01 個人でも買えるものが出てきたというものの所詮おもちゃの調理器のイメージであった。
そもそも最近流行りの熱溶解積層方式=FDM(Fused Depositon Modeling)という方法は、生クリームをノズルから押し出してデコレーションする方法と大して変わらない。

試作と言うと腕のいい職人さんが、いい加減な図面からでも(手書きの複雑な形状の図面なんてでたらめなのが多い)器用に何とかしてしまうイメージである。
もっとも日本ではそういう手先が器用で修練が必要な仕事をこなせる人が減っているらしい。

 

Photo_2

中国では卵の膜を壊さず殻だけにドリルで穴を開けるひとがいるらしい。
昔の中国では、丸い穴をちゃんと開けることさえできない加工屋さんばかりで、日本ならならこの程度のことなら練習すればできる人はごろごろいたはずなのにさびしいことである。


しかし、今の日本には優秀な職人さんが、なくなったのかというと、そんなことは全然ないようだ。
今は機械が進んでいて大概の事ならコンピューターを使って腕に関係なくそれなりに良いものができてしまうので、優秀な人間が、機械が簡単にできるものをわざわざ手作業でやる価値が無くなったからで、今風の腕のいい職人は、同じ機械でも何倍も精度の高いものを作れる機械操作の達人が多い。
既に昔の話になってしまったが、台湾人が日本人と中国人の差は同じ機械を使っても日本の方が3倍くらい精度が良い。それは機械に対する愛があるからだと言っていたが、愛があるからかはともかくも日本人の方が高い精度を出せるものが多いから、日本でしかできない精密部品がまだまだたくさんあるのだろう。

さて3Dプリンタをネットで調べてみると、最近のは個人で買える物もでき上がりが良くなっているようだ。
多分個人用は発展途上で使い方次第で出来上がりが全然違ってくるだろう。
作りたいものはラジコン飛行機のディティールアップ用の小物で、強度も精密さもそれほどうるさくない。
飛行機は押さえる所さえ押さえれば意外といい加減な作りでも飛ぶ。
超精密部品の塊なら離陸する前に壊れていしまうだろう。
実際の出力作業は、マイコンにより機械が勝手に行うので、不器用だとか、なぜか遠くがよく見えても近くがよく見えないという人のとっても敷居が高いわけではない。

Image001

個人用として買えるもののほとんどが採用しているのが熱溶解積層方式=FDM(Fused Depositon Modeling)と呼ばれる方式で、原理は至極シンプルである。
フィラメント呼ばれる熱可塑性樹脂を正確な直径のひも状にしたものをノズルで溶かしながら押し出し、押し出すノズルか受ける台を動かして所定の位置に落としていくだけである。
このとき使用する材料に融け始めたからと言って簡単に流れ出すわけではなくある程度の力がかからないと流れ出さない性質が強いもの(非ニュートン流体の中のビンガム流体)を使えば好みに形に造形しやすく、この半溶融状態をうまくコントロールすることが出来上がりをよくする重要なコツの一つである。


2009年に特許が切れて個人用のものが出てきたといわれているが、自由な競争が値段も性能も進歩させるのはよくあることである。
どうやら、ラジコン飛行機の部品程度なら結構使えそうである。
これで、引込脚のカバーや、尾輪がちゃんと作れるかもしれないとなると調べてみるしかない。

機種の選定

機種を選ぶにあたって、目標はラジコンの零戦に使う樹脂製の部品なので、フィギアのような細かさはいらないが、材料は屋外で使用可能で10cm程度の大きさのものが出来れば良い。
するとBaisai Labとかいう、なぜに盆栽なのか良くわからない変わった名前のメーカーの BS01+というキットが目についた。よく似たBS01という機種にABSという材料を使えるようにベッドにヒーターが付いたものである。
ABSは熱収縮が大きいので、ベッドのヒーターは必須とのことである。
完成品よりキットの方が仕組みが理解できていい。ファントムのような完成度が高いものはキットで無い方が安心かもしれないが、普通のヘリや飛行機はキット程度を組んだ方が理解が深まって良いのと同じである。
万一作るのに失敗してもメーカーに送れば、手間代と壊れた部品代くらいを払うことでメンテしてくれるらしい。
また購入者はネット上のコミュニティでの情報の交換ができ結構盛んなようである。また一般に公開されている、情報をまとめたサイトがある。

BS01 WIKI =このサイト

ディアゴスティーニとかいう零戦や蒸気機関車の精密なキットなど趣味のものを本屋で分冊形式で販売している会社の3Dプリンタidbox!も外観などが違うがBS01の弟妹機らしい。
大人の事情とかで購入先をまたいだ保障やサービスがないらしいが、ユーザーが勝手に使いまわししているパーツも多く、また使い方もほぼ同じらしい。
idbox!の方はメンテのサービスは無いが、「本」としての説明が詳しいようで無料で手に入る3次元キャドの使い方まで載っていているので、初心者はこちらが取り尽きやすいかもしれない。
idbox!も専用のコミュニティーがあって情報の交換が活発のようだ。
ただし、ABSを使うためには基本のセット以外に拡張セットのヒートベッドまで買わなければならないので注意が必要である。
最近再版されたらしいが、急ぐならオークションでセット品を買うという手もあるだろう。

Bs01ul

さて買うと決めたらまずはかみさんの説得である。
ラジコンの機体ならいつの間にかたくさん持っているので修理したとか何とか言ってごまかすこともできるが、これはどっからどう見ても空を飛ぶようには見えない。
家の部品でも修理できるよとかなんとか、適当なことを言って、納得したもらったついでにカンパまでせしめた。多分探せば家の製品を直せることもあるかもしれない。いつかは…
感謝  m(_ _)m


3Dプリンタの展示品を探す

というわけでまずは現物の展示を見に行くことにした。
10万近くするものをネットの評判だけで買えるほどお大尽でも太っ腹でもない(おなかは出てるが)。

しかし展示している場所が見つからない。
秋葉原なら当然あるだろうと思っていたが、個人用としては値段のやや高いメーカーのものが非常設で展示しているだけのようである。
どうも、今のアキバは、昼間っからどぎつい化粧のおねえちゃんたちと、昔とは趣のことなるオタクと、外人さんの街になってしまったようである。
なぜか観光客っぽいのも多い。
いつの間にかPCショップが減り、パーツ街も残ってはいるが歯の抜けたようでさびしいものである。幸い秋月や千石の回りは相変わらずがにぎわっている。
その手前の、おねえちゃんがたが立ちんぼのように並んでいるでいるところを、かき分けて行くことになる。
変態日本は今に始まったことではなく、昔より隠微な変態が減り、陰湿な犯罪も実際には道徳教育が盛んだった時代より確実に減っているのは、喜ばしいことだとは思おうが、出来れば、ああいう知性とは無縁のものは、テレビも含めてもっと暗くなってから出没して貰いたいと思うぞ、おじさんたちは…

ま、平和だけど

Photo_3

しかし探してみると今やアキバよりも健全な街かもしれない池袋の「ヤマダ電機なぜか総本山」で大々的に3Dプリンタを展示しているようである。
残念ながら盆栽ラボの製品は置いてなかったが、相当広いスペースに、多くの機種とともに出来上がりのサンプルなどたくさん置いてあって結構見応えがある。


安いものはそれなりのようだが、10万当たりのもののサンプルはウェブで見たのと変わらないようで、要は使い方の問題のようでラジコンの部品程度なら十分使えそうである。
ひととおり見たあとで、キットの方が自由度が高そうでやはり良いし、値段も安いということで、AmazonでBS01+を頼んだ。

Verbatim_img

しかしアマゾンではBoansa Labのは本体しか売ってないので、フィラメントと呼ぶ細い針金のような形状になってぐるぐる巻きになっている材料を別に買わなければいけない。
(写真はBonasai LabのVerbatim PLAというもの)


まあ、Bonsa Labのサイトから買えば良いのだが、翌日には届くというのに慣れているし、上手く作るための小物などを実際に見たくてリアル店舗をもう少し探してみた。

すると池袋は、「ヤマダなぜか総本山」 以外にも東急ハンズとビックパソコン館にも展示があるとのウェブの情報である。
サンシャインの前の東急ハンズは最近は言ってないが、ここは当然あってしかるべき店であるに違いない。
久しぶりにサンシャイン通りを通って昔と変わらない上へ上がる変則エスカレーターで、あるに違いない階に登った。
しかしどこを探しても見当たらない。そこで店員さんを捕まえて問いただした
「ぁ、3Dプリンターですか、それのどんな部品ですか、なきゃおかしいですよね、モゴモゴ」と何なら弁解じみたようなことくどくどと言うので、一体どこにおいてあるのかと短刀直入に聞くと、実は、今は置いていないと恥ずかしそうにいう。
ウェブの情報は、古いものでも堂々と残っていてしかも日付の確認ができないものもも結構あるといだけのことで、別に向こうが悪いと決めつけてはいけないのではある。
が、やはり東急ハンズの誇りある店員さんとしても、それを頼りにしてきた者にとっても、ばつの悪い事態である。
それで、いや、大丈夫ですよと、特に買う必要もないものを買うはめになった。

次にパソコン館に行った。
池袋は、昔からハンズの近くのセガのゲームセンターのあたりにあったサンゴーカメラや西口の五差路の中の蕎麦屋だかの2階の怪しげな安売り屋さんといい、数は少ないが内容的にアキバに負けないくらいのPC関連の店があった。
パソコン館はできた当時としては、品数の多い何でもそろって値段も安いという便利な店で一時毎週のように通った店である。
ここで3Dプリンタを売っているというのもなるほどである。
しかし、ここも置いてあるという階にいっても、どこにあるのか良くわからない。
嫌な予感がする。
カメラ系の量販店の店員さんは知識が豊富な人が多く、たとえわからなくても分かるまで調べてくれる人が多い。
分からないと答えてはいけないかのようで、急いでいるときには店員さんを良く見て質問を考えないと、一生懸命調べてくれるのを待たなければならなくなる。
どうやら、3Dプリンタは思ったより期待の製品ではなさそうである。
さすがのパソコンも能力的な不満も少なくなりメカの方のパワーアップの頻度もめっきり減って、不満はメカよりもソフト絡みが中心となってパソコンのパーツショップに、行く機会も減ってアキバなんか足を延ばすと店が無くなっているのに驚くことも多い。
普通の人には使いきれないくらい進歩しているようで、アップルのパソコンやスマホ、タブレットなどで充分な人が多くなって、自分でカスタマイズする必要性が薄らいでいく世の中では止むをないとはいえさみしいことである。
自分も店員さんに余計なことは聞いて時間がつぶれないように注意しながら場所だけ聞き、やはりたいして種類が無いのちらちらと確認しつつ、予定外の機種に無駄な時間を費やさないようん店員さんと決して目を合わせないように注意してそそくさと店を出た。
そして、すぐ左手の 日本総本山に向かった。

やはり、気合の入った店名にふさわしくこのあたりでは一番の展示量である。

フィラメント=材料の購入

まあ、最初からここで買えば良かったのだが、実店舗で他に買えるところも探したかったのである。
いつの間にか世の中は通販で怪しげなサプリメントや品物だけでなく、まともな製品(3Dプリンタがまともな製品かどうかは怪しいが)も買う時代になってしまった。
その中で3Dプリンタを個人で検討するには池袋のヤマ~ダ電機は貴重である。

さて、ヤマ~ダ電気、日本総本店とはいえ、電気屋さん系の量販店の欠点はカメラ系と比べるとなぜか製品の説明ができる人が少ないことである。もっともここはまだましな方で、普通の製品でも何やら聞きたそうなそぶりを見せると、ぱあーっと店員がいなくなる店も結構ある。ようやく捕まえて質問が値段のことだとわかるとどの場合も急に生き生きしてくるので、何か聞こうと思ったら決してむずかしそうなけぶりを見せてはいけない。
この点、カメラ系の量販店は、オタクぽい店員さんも普通にいる場合が多いので、下手に質問すると時間があっという間に経って手には買い物袋を抱えて仕舞っているいる場合も多い。
ま、どちらも善し悪しで使い分ければ良い。

パソコン館は今でもたまによるが、ヤマ~ダ電機には滅多に行かない。
普段はオタクの店員さんの方が好きなのである。
しかし、3Dプリンタに関しては圧倒的にこの総本山の方が豊富である。
最近での2回目の訪問で、気合が入っていたためか店員さんはだれも近寄ろうとしない。
広いスペースには他に間の抜けた感想を述べている親子娘がいるだけである。

まあ、向こうもプロなので面倒に巻き込まれる危険を察知する能力はたけているのかもしれない。
しかたが無いので、一人でフィラメントを探した。
本や説明書きもたくさん置いてあるし手持ちのタブレットもあるので、オタクのていさんがいなくても、調べることはできる。
使えそうなフィラメントは、なぜかのみなガラスケースに入っていて、良さそうなABSのものもあるが、BS01で使える直径1.75mmであるかどうかがわからない。直径さえ合えば一般的なFDM用のフィラメントが使えるのである。
1.75mmという半端な値は、フィラメントとしてはメジャーな寸法らしいが、100%ではないらしいので確認する必要がある。ガラスケースの外から、上や下、右左からと眺めてもわからなかった。
それで工作室のような小部屋の出口の横で、回りにも注意しながら油断?してでて来るのを待ち伏せた。
なぜか店員さんはよってこず、中からついに出てきたところにすかさず声をかけると、一瞬顔がこわばったようだ。
決して怪しい人ではありません。
すぐさま店員をガラスケースの前まで連行し、目当てのものの直径を聞いた。
直径さえ合えば大概のFDM用のフィラメントはBS01の場合は使えるらしいのである。

店員さんはなぜか観念した様子で、無線で何回か連絡をとって、ようやく目処が付いたようで当方には少しお待ちくださいといいながらどこかに消えてしまった。
気持ち的に10分くらいも待ったあと(もっともCGソフトの使い方の本を見ながら有効に時間を過ごせたが)、晴れ晴れとした顔つきで戻って来て、間違い無く1.75mmですと、自信を持って言う。
一瞬別の質問をすることが頭をよぎったが、またしばらく消えてしまうイメージも浮かんで、すぐさま買います、これで結構ですとというと、喜んでレジまで運んでくれた。

時間を掛けてでもちゃんと調べてくれた人に文句を言ってはいけない。

3Dプリンタを始めようという人で池袋に近い人にはお勧めである。
ぜひ見に行って、どこかのように売り場が縮小されないようにしてもらいたい。

続く

2016年8月17日 (水)

FPV 訓練場所

久しぶりの投稿である。
この前は熊本の大和晃さんが、最後の行方不明者になり、北海道の大和君が迷子になって大人の捜索隊や犬を煙に巻いてしまう前のことである。
熊本の方は、捜索打ち切りという行政の現実的な措置のあとの、ご家族やボランティアの人たちの努力が報われ、北海道の方も、捜索一週間で打ち切りや縮小の方針が出せれた直後の発見だったようで、どちらも努力が報われて良かった。

どちらも公的なリソースを個人に使うことを非難する人がいるが、普段から社会に溶け込んで社会のためにもなるような生活を送ってきたものが社会の協力を得るのは当たり前のことである。

熊本の家族の気持ちを理解できる人はたくさんいるし、北海道の父親が自分の大事なこどもの躾けのためであっても自分が置き去りにしたことで他人を大勢巻き込むことに申し訳なさが募りながらも。子供が心配でしょうがない親の気持ちが理解できる人は無責任に非難する人間よりは、子を持つ親にはずっと多いに違いない。
馬鹿なことを言ってしまう人間はたくさんいるし、その大概は事情もわからぬ、おろかさからくるものなので、心底の意地の悪さなどとは無縁の場合がほとんどであろう。ついつい面白い方に話が行ってしまうのは人の常であり、人間は所詮どこか愚かなのである。
可愛い大和くんをどうか馬鹿な半紙に惑わされないで大事に育ててもらいたい。
変わった子供は他の子ができないことを成し遂げる能力がある場合がある。
もっとも良く吸っているわけではないこれも無責任な話だが、才能を伸ばしてあげたいものである。

さて、しばらくさぼっていた記事の更新である。色々と忙しいのもあるが、暑さの中で色々気を使いながら飛ばすのが大変だということに気がついたので飛ばしに行っても楽に飛ばせるもの優先になってしまったのでFPVの進展が止まっていたが、これまでの記事からの進展を書いておこう。
実はFPVの方は、ほぼ目処がついて来て後は訓練場所を確定すれば良いと思うのだが、申請が通ればこの暑さの中で自分で決めたプログラムに従って訓練をしなければならないが、暑さの中でこなすには、ミスをしそうで気が抜けそうもないのである。
とはいえ折角目処が立ってきた申請の方もまとめておかないと忘れてしまうので一度まとめることにする。


FPV申請-自動帰還

FPV(機体からの画像をもとに操縦すること)で航空機の場合は電波が途切れた時にも墜落しないような自動操縦装置や、目視でもちゃんと飛ばせることが安全性の確保に不可欠である。ファントムなどホバリングができる機体とは制御の方法が根本的に異なる。

機体のメンテナンスさえちゃんとできていれば、ファントムのようなマルチコプターの優れた機体(マルチコプターすべてが優れているわけではない)では、操縦方法がわからなくなれば手を離せばその場に止まってくれるし、電池が減ってくれば自動的に着陸を試みてくれるので、ラジコン未経験者でも安全に操縦しやすい。
(ただし、メンテナンスが悪い場合はマルチコプターの方があっという間に墜落する)

この点、固定翼機では、自律安定性が高く、万一のときでも、墜落場所をコントロールできる場合が多いが、飛行中は常に動いていなければならないので、ホバリングで一休みなんて芸当はできない。安全のかなめの自動帰還もホームポジションに戻って来た後はぐるぐると旋回を続けるので、その空間の安全は別途確保されていなければならない。
また、ラジコンやFPVで使う2.4や5GHzの周波数帯は国際的に多くの機器が同時に使われることになっているので(ISM)、占有による電波の到達性を期待してはいけない。
プロポの方は電波が途切れても直ちに周波数をずらすなどして妨害され続けることはほとんどないが、FPVの電波は簡単に手に入るものは単純なアナログ式でまともに妨害の影響を受ける。(ファントム内蔵のものはデジタル)
ただしアナログはデジタルに比べてエンコードとデコードと言うアナログ・デジタル変換がないのでリアルタイム性に優れ価格も安くでき、妨害の影響も画像では、昔のテレビのように画像の一部がノイズで消える程度済む場合も多い。従って多少の混信は画面が汚くなるだけで慣れれば人間の方がノイズをフィルタリングして状況の把握をできる場合が多い。
デジタルの場合は通常の通信では正確に伝わるまで修正するのが普通だが、リアルタイム性を要求される場合にはある程度で修正を諦め、画質を落とすかフレームレートを落としてリアルタイム性を決められた範囲の中に無理やり合わせる方法を取ることもできるので、FPVように作られたシステムでさえあればアナログ式よりも見やすい場合の方が多いと期待される。
いづれにしろ程度の問題なので、必要とされる情報量が圧倒的に少ない操縦用のプロポよりはるかに情報が途切れる可能性が高く、万一のときは自動操縦に切り替えられるように準備しておく必要がある。

訓練場所

またFPVによる画面を見ての操縦と目視による遠くからみて操縦する場合とでは当然見えるものが全く異なるので有視界飛行とは別に画面を見ての操縦に慣れる必要がある。

それでFPVの、国土交通省の審査要領に
必要な能力を有していない場合には、無人航空機を飛行させる者又はその関係者の管理下にあって第三者が立ち入らないよう措置された場所において、目視外飛行の訓練を実施すること
とある。

習熟するまでの訓練場所と言う安全な飛行範囲を確保できることを国土交通省に認めてもらわなければならない。
マルチコプターならホバリングができるのでかなり狭い場所でも監視者を置いて訓練ということも現実的なので認めてくれるとのことであるが、固定翼機では、人の侵入を防ぐように措置しないと現実的でないでしょとの考えでもっともな話である。
ただし河川などの上空を使うのは認めても良いよと言ってくれている。
ちゃんと質問すれば親切に応えてくれる。
ただし何が問題なのかを理解するまでがむずかしい。

このことを教えてもらう前に訓練の場所として次の地図の赤い線の内側を提出した。審査要領をちゃんと見ていいたら許可されるのは難しいと気が付くことだが、そういう人は自分一人だけではないはずなので少し詳しく説明する。

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赤線はそもそも普通に有視界飛行するときのほば限度いっぱいの範囲で500m四方以上ある。しかしこの範囲には地図で一車線の道を表わす2本線の道路がしっかり何本か入っている。
実際にはこの2本線で表わされている道路でも下半分くらいは少なくとも普通の車両は通行不能な状態で上半分の舗装されているところも通行の数は1時間に1台も無いくらいなので通常の飛行には充分安全だと思うが、この道路が実際に人や車両が入らないようにできると証明しない限りFPVの訓練場所の審査要領に抵触するのは明らかである。


審査要領は法律や政令のように強制力がないが、実質的な運用の仕方を定めており、許可不許可の基準となるはずのものである。
こういうものはどこかの国は今でもないと思うがおかげで政府の人間と懇意となると困ったことが起きると何とでもしてくれそうであるが、良い人ばかりでないと当然不正の温床となる。
どこかで線引きを決めておかなければいけないし、かといって法律などは制定に手間も時間がかかるので、こういうもので線引きをすることで公明さと変える必要が出て来た時の柔軟さを得られるはずである。
まあ普通の人にはややこしいだけかもしれないが、そもそもこういう法律が必要とされたのはマルチコプターがだれでも飛ばせるようなものになったからで詰まらない事故が増えたためなのである。
昔からのルールを守ろうとしているラジコンフライヤーにとって迷惑な話ではあるが、実際マルチコプターは見かけほど安全でないので、無知で無責任による被害を防ぐためにはある程度止むを得ない話である。
審査要領のようなもので規制できないことはマナーなどの良識で安全を確保することになる。
マナー違反が増えて事故が多発すると、より強制力の規制が必要になるので、安全に関するマナー違反などに厳しくなることは我々ラジコンフライヤーの飛ばしやすさを守ることにもつながるのである。

さて実際問題としてこの範囲は目視で普通に飛ばす範囲としても広すぎる。
気楽に目視で飛ばせる範囲は機体にもよるが、せいぜい200mくらいの距離までである。

普段飛ばしているのは大体青色の線の内側である。
この右(東)側の斜めの線は、堀状の川で、戦国の鎧、兜の武者でも阻止できそうな障壁である。
上側はほとんどが背の高い草が密生したところで、たとえ墜落したとしてもエンジン付きの草刈り機で道を作らないと入れないほどの場所である。この辺の西側はここの畑に入るための唯一のスロープがあるが、ロープが張られていて人の侵入を拒む明確な意思を示している。
「第三者が立ちいらないように措置された」という意味が、法律で無断で立ちいると罪になるという場所が含まれるならば田畑は軽犯罪法で入ることが禁じられている。
そもそもちゃんと整備された畑や田んぼは、ロープなどより遥かに阻止力のある心理的障壁である。
なお、周囲の畑の持ち主とは飛行場の管理者が話を通しているし、ここの畑のオーナーとは個人的にも交流がある。

しかし、緑色の滑走路の西端を斜めに走る一重線の道と、その西方の仲間内では北朝鮮として恐れられている地は、確かに侵入はむずかしいのであるが、訓練の場所としてふさわしくないとされる可能性がある。
一重線の道は、下から飛行場までは未舗装路とはいえ、草刈りをして車が入って来れるようにしているので要領に抵触する。

侵入路はひとつだけなので地権者が決まっているなら通行禁止にできるかもしれない。

飛行場から上は誰も整備していないので夏などはトラクターでもない使わない限り車が通れなくなり、普段も酔狂な人以外は通りそうもない道なき道である。
ここなどは、人を配置するなどして訓練している間だけ人を止めて待ってもらうか人が通る間は飛ばす方を止めるなどの方法で現実的な対処が可能なので交渉して認めてもらえるかもしれない。
右側の北朝鮮の地は実に危険な場所でその危険性には次の2種類ある。

  1. 中ほどに林があり川端にも何本かの木があるが、着陸態勢に入った機体が、突然この木から枝を伸ばされて拉致される。(本当は、遠近感がだまされやすいので手前の木に引っ掛かるだけであるが、単に修行不足のへたっぴだとも言える)
  2. この中は冬でも人の背よりも高い草が密生しており、侵入するには鎌などの道を作る刃物と鋭い草などから身を守る服などを来て入らないと無理やり入れたしても傷だらけで戻ることになる。また草が少ない平地が2か所あるが1箇所は底無しのような沼である。ちょっと暑くなると本当に行き倒れになる何人も抜き倒れになりかけているし本当に行き倒れたなったので捜索したこともあるらしい

このあたりは銃猟禁止ではないので鉄砲撃ちがたまに来るが野鳥が豊富そうなこの中にはハンターも入らないらしい。(見通しが効かないので危険だから?)
しかし、ここが訓練の場所としては認められるかはかなり微妙だと思われる。
侵入路が西側の広い範囲にあるし(東側は堀で南側は見通しの良い畑)こうした荒れ地は仮に地権者がいても侵入しても法に抵触しないらしいからである。
結局訓練場所としてふさわしいのは普通はこの道なき道と1mほどの急な段差とところどころロープで区切られた見通しのいい一面の大きな畑と立ち入り禁止の札と柵と畑に囲まれたラジコン飛行場の部分ということになるだろう。
なお飛行場寄り南にまで青色が伸びていないのはこちら側に110mほど離れて別のr時コン飛行場があり、正式な空域の境界は打ち合わせでその中間なのだが、滑走路の南の辺が駐車場と待機場所、及び操縦時のスペースなので特に初心者は真上を飛ばすとコントロールできなくなって危険なので、風向きの関係で滑走路を横切って離着陸に使い時以外は使わないようにしているからである。
しかし、FPVの練習の空域としては、自動帰還で旋回しているとに使うので入れておいた方が良いかもしれない。
実際この範囲は普段からの飛行範囲で北朝鮮の上空を飛ぶのは万一撃墜されたときのリスクを考えてのことになる。

確認

北朝鮮や道路を除いた範囲でも目視飛行では着陸コースで北朝鮮による拉致を確実に避けるために道路沿いに南下して滑走路直前で90度ターンをするのが少なくとも自分にとって一番普通の方法なので問題は少ないはずだ。
90度ターンで高度も一気に下げやすいし滑走路は100mあるので残りでも充分である。
ここのっ血の滑走路では着陸後の滑走距離はせいぜい10mで済む場合が多い。
機体によっては畳一枚分くらいあれば良い固定翼機も少なくは無い(腕も必要だが)。
しかし、FPVでの着陸はファントムのようなお手軽のものしかない。
もっともシミュレーターや実機に乗せてもらった経験では目視のラジコンより簡単そうである。
向きの合わせ方さえ分かれば普通のラジコンと違ってどこに向かっているかが分かり易い。

そこでFPVの試験を受けているつもりで確認した。
飛ばすところはFPVないが気分的には緊張したつもりになって飛ばした。
FPVの画面を録画してあとで眺めてチェックを行う。
FPVの準備は自動操縦で使うGPSセンサーの安定をまったり、録画の設定なので結構面倒くさい。
飛ばすの何の問題も無かったが(目視なので当たり前だが)肝心な録画ソフトのスイッチを入れるのを忘れた。
従ってこの動画はそれ以前のものである。


別の日のFPVの画面

マイクロソフトのフライトシミュレーターや実機の小型機と比べても大きさが小さいので忙しいがまあ想定内である。

暑さは狂気

ところでFPVの録画のスイッチを入れてないのに気が付いたときに感じたことがある。

暑い日は、ちゃちゃっと飛ばせる機体が良い。

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暑いとき無理はいけないよ、だんな

考えてみたら気楽に飛ばせて一番面白い機体=チビデブ君をFPVにしてしまった。おかげで重量増と自動操縦の舵角の限界から、鈍重な機体になってしまった。
チビデブ君はFPVでなければ自動操縦がなくても、失速からも簡単に回復する切れの良い機体で、ボケっとでもしてない限り墜落しそうもない飛ばし易い、また分解しなくても車に乗る一番のお気に入りの機体だったのである。
見掛けのチビデブとは裏腹の性能だったのである。
FPV化で対気速度も測れてランクが上がった機体になると実際は鈍重なつまらない機体になってなってしまった。
FPVでいよいよ飛ばせるめどがついたと思ったらこんなことが気になる。
結局FPVを飛ばせるようにする過程の方が面白いつまらない機体になってしまったということなのかもしれない。
まあ、暑さのせいか録画をミスするという単純な失敗が行けないのだが、この後も記録用のPCを忘れたり、飛ばせる日が現実味を帯びてきたのに人間て不条理な生き物である。(オイオイ)

というわけで、この暑い季節に申請を通して、訓練などという惚けた頭に負荷を掛けるより、FPVに適した機体を探して涼しくなってからはじめようということにしたのである。
実際忙しくなって飛ばしに行く日もこれまでのように土日連続とうわけには行けなくなったのだが、無理にFPVの準備をしなくて良いとなると、なんだかちゃちゃっと飛ばせて気分も楽である。
とびの良かったチビデブ君が復活できてないだけがさびしい。

零戦

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さて、無理にFPV進めなくても良いと気が付くと、FPVで中断していた零戦も気になる。
零戦計画もタミヤのプラモが完成し、精密さにほれぼれしているが、残念ながらいくら眺めても飛びそうにない。


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飛ばす方の機体はテトラのバルサキットで、脚をみっともないヘコヘコしながら滑走するピアノ線式からなんちゃってオレオ式(エアダンパがないので正確にはオレオでない)に変えて取り付ける場所の加工までは終わっていたのだが脚カバーがただのアルミ板でタイヤ側のカバーが省略というのはいかにもみっともない。
真鍮板を買って来て半田付けで伸縮に合わせて可動式のカバーを作る方法も考えたが、自分の工作技術を大きく向上させないとろくな結果になりそうもないと考えているうちにアマチュア無線に受かったのでFPVの方へひよったのである。


しかし、ひとつ良いアイデアが浮かんだ。
3Dプリンタを買おう。
これなら、不器用でも近いところが良く見えなくても、大して問題にならない。
幸い、これでも元々はメカ設計屋でPCにも強いので3次元キャドくらいは使えるのである。

以下どたばたと次号へ

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