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2016年9月

2016年9月27日 (火)

RC-Factory INFERNO Super LITE初飛行

という、わけで、室内用スローフライト機をYak-54からRC-Factory INFERNO Super LITEに更新した。

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受信機は、モーターやアンプとともに移植したので当方の識番号は、相変わらず DualYAK54 のままで、愛称はトレトレ君である。

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EPP製なので、剛性が心配であったが、最初からしっかりカーボンで補強されているので、特別な合成の追加無しでそのまま組みあげた。

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特筆すべきは、その組立のしやすさである。
初代トレトレ君も、Dualsky YAK-54も、パーツを切断したり、筋を入れたりと何らかの加工があるのを何の疑問も抱かずに組み立てていたが、この機体は、リブから切り離す以外の加工といえないような加工以外は全く必要としない優れものである。
胴体を斜めに接合して剛性を確保するEPPも最初から写真のように斜めに切断しており、良く出来たタミヤのプラモデルを組むように簡単にできる。
バッテリーやサーボの線を通すために穴を2か所開けたのが、唯一(と言っても2か所だけど)の追加工である。
しかもコネクターを通さなければならないがEPPなのでカッターで一本筋を掘れば、押し込める。
かくして、あっという間に完成。
感激するほど簡単である。
説明書はWEBからダウンロードするが、豊富な写真で(というか、文字は少ない)分かり易い。
瞬間接着剤を多用する。

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ワールドモデルスが輸入して、色々なところで小売している発泡剤にも使える、低粘度と中粘度の瞬間接着剤と硬化促進剤が重宝する。
円高の頃輸入していたのが無くなったので850円が1080円(税込)に値上げしているのが痛々しいが、ラジコン飛行機は修理も発泡用の瞬間を多用するので、ホームセンターなどで売っているものと比べれば、量を考えるとお得である(発泡に使えるものも少ない)。
特に低粘度のものは、使い捨て(といっても結構繰り返し使っているが)のノズルを使うと楽チンである。

フライト

同じタイプでminiという小ぶりな機体もあるが、小ぶり好きにも関わらず、「経験者向きの機体」という説明にビビったため、miniで無い方を選択。
そのためか、機体は驚くほど素直な飛びで飛ばし易い。


舵角は45℃くらい取りたいところだが、サーボの取付部の補強をしないと、しなって十分な舵角にならない。
もっとも初心者用なら舵角は15度もとれば十分なのかもしれない。常に止まっているような速度では無いので大きな舵角はコントロールを失う大きな要因になる。

トリムさえとれば、非常に安定した飛行になる。やはりずたぼろ状態の前トレトレ号とは安定度が違う。
ただし、舵の利きは少し甘いので、幅リングの時に足ひれのようにバタバタ動かすのはちょっと厳しい。
しかし、小回りは動画の通り十分利く。ロールは前機より機敏かもしれない。

これだけ安定しているのならminiでも良かったかもしれない ^^;

チビデブ改修

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FPV用に送信設備と自動操縦装置を追加していてチビデブ君ことSlick 3Dは、FPV用に性能を落とすのは勿体ないということに気付き、装置をごっそり取り除いた。
取り除くのは組むのと違って、5分も掛からない。
150g軽くなった、我がチビデブ君は、昔のように元気いっぱい飛ぶ楽しい機体になった。
重量ももちろん効いているが、自動操縦用に舵角が小さく制限されていたのが解除されたのも大きい。

しかし、なぜかテレメトリーのバッテリーアラームセンサー(動力用バッテリーモニターTLS1-BVM)が動作しなくなった。センサーを取り付けると受信機の青色KEDが激しく点滅する。
どうやらセンサーの問題でなく、受信機の問題のようである。

A1スカイレーダー

久しぶりにA1スカイレーダーを飛ばした。
こいつは電波の方式が1世代前の受信機なので、電波方式を選べるXG11のモジュールを交換しなければならないのを忘れて初日は飛ばせなかったが、プロポのモジュールを交換して無事飛行。
フラップが付いているので着陸も簡単である。
飛行場長様は、フラップなんか無くても関係ないと、のたまうが、へたっぴには、フラップ月の機体の方が着陸はずっと楽である。
しかし、飛行中に急にパワーが無くなって、飛行場まで戻って来れなくて、隣の麦畑に不時着。
しばらく飛ばしていなかったのでバッテリーの減りに気付かなかったのか、久しぶりの未帰還機を取りに水たまりの出来た麦畑に入っていくと、それほどひどい不時着でもないのにプロペラがきれいjに無くなっている。

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プロペラを探しても破片すら見つからないので気がついた。
プロペラを止めるモーター側の部分だけ残っていてそっから先がきれいに無くなっている。
つまり、飛行中にプロペラとそれを止める押さえとねじが吹っ飛んで行ったのである ^^;
3mmのねじでプロペラを止めるのだがそのねじをしっかり締めてなかったってことねんでしょうね…
(写真は家での撮影でその部品もどこかに行っている ^^;

これが飛行機だからプロペラが無くても滑空して安全に降りられるけど、マルチコプターなら、即真っ逆さまに墜落である。飛行機は結構安全なのだ、などと言ってる場合ではない。(反省)



フランケン零

A1スカイレーダーのプロペラとそれを止める部品がすぐに見つからなかったので、もう少し面倒くさいフランケン零を飛ばした。

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南方戦線で補給もままならないなか、懸命にお国のために戦っている痛ましい姿を彷彿させるが、要は大局的戦略の不足で補給がままならないので、一線の人間が苦労するのである(とっとと製作中の零戦関せさせろよね>自分)。
さて捩じり下げを追加して、理不尽な失速は無くなったが、着陸の難しさは変わらない。
フラップが無いので着陸速度が高く、うっかりするとすぐに前転する。
満身創痍と相まって油断すると機体がバランスを崩してオリンピックも終わったというのにブラジル目指して落ちて行く。
以前の捩じり下げのない状態なら、ここから回復するのは難しいところだが、今は、きちんと水平に戻して速度を得てから上昇すれば、ちゃんと回復する。
最近楽な機体ばかり飛ばしているので、失速しない速度を維持するのに、速度違反の切符を切られそうなくらい速く感じる。
これがチビデブ君などのように大きさに合った翼形状の機体なら、失速も穏やかに入り、回復もあっという間なので楽チンなのである。スローフライト機に至っては、ホバリングできるので向きさえ注意すればいいので、そもそも失速などということを考える必要がない。

さて、着陸は自分としては上々の出来だったが、接地後、よくあることだが、つっかかって前のめりになった。
もう少し地上すれすれで滑空させて速度を落とせば良かったが、横風のために斜めに侵入してしまったので着陸場所を選ぶのがむずかしくなってしまった。小型のスケール機はつくづく厄介である。
もっとも、墜落も下手な着陸も経験豊富なので、こういう着陸には慣れているのでどこも壊れていない。近くいた人にお尻を下げてもらったら、元気にタキシングして帰ってきた。

ま、プロペラが折れたわけでもなく無事なので、結構わくわくして楽しかったぞ。
さすがフランケン、満身創痍でも打たれ強いのである。

2016年9月24日 (土)

トレトレ君(Dualsky Yak94)ラストフライト

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今や一番のお気に入りの屋内用(といっても屋内で飛ばしたことは一度もない)のDualsky社のYak-54であるが、今や満身創痍となり、いつまた飛行中に空中分解するかも知れないので、退役を決意した(遠目だときれいに見えるけどクリックして拡大するとアラが一杯出て来る)。


Dualsky_yak_54_pro_spec_big_1

実は、この機体は2代目で初代は機体に穴ぽこの開いてない、この写真のタイプの色違いである。
初代は空中で主翼が折れてしまい、修理も難しくは無かったが、あまりにもお気に入りだったため、いっそ新品同様にするために同じものを手配したが、なぜかわずかな重量をも削ろうとしたのか、肉をやたら抜いてフィルムで補強した「改良」された機体になっていた。


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これ二代目の完成直後の写真だが、良く見ると塗装やフィルムが、はげかかったりしていて、今にして思えば、現在のボロボロ感を予感させる。
こんなことなら、前の機体を補修した方が良かったかも


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ただでさえ、空中分解しかねない機体なのに、軽さの追求のためか、わずかな重量の肉を抜いたため、ちょっとの力であちこち骨折し、またフィルムが剥がれかかり、それらを接着剤で補修して、さらに強度が必要なところはカーボンロッドで補強したので、抜いた肉の重さより遥かに重量増加しているに違いない。
もっとも屋外でしか飛ばさないので重量増加はそれほど気にならない。


機体の損傷の大半は墜落や飛行中ではなく、テーブルの上や地上での待機中に、風にふっ飛ばされてどこかが壊れたり、輸送中に車の中で何かにぶつかったりしたせいである。
ちょっと遠くに行ったりして機体の向きがわからなくなっても(肉抜きの透明感のおかげで視認性は悪い)小さな宙返り(直径2mもあれば可能)を打てば、半周後には下で水平か、上で逆さまになるので、墜落は滅多にしないで済む。
普通の機体は軽く引かないと地面に真っ逆さまになるが、この手の機体は、くるっと宙返りが小さくできるのである。
ただし速度が速過ぎるとバラバラに空中分解したことがあるのでスロットルは補強の状況に応じて手加減が必要。速度が落ちてもホバリング出来るパワーのおかげで、上さえ向けば墜落を回避するのは簡単である。

さらに翼面荷重が軽くその割にモーターはホバリングが十分に出来るほど強く、機体の構造もオーソドックスなバランスの良い中翼機で、剛性もそれなりにあるので、派手な飛び方をしてるように見えても、実際は風に煽られでもしな限り素直な教科書に書いてあるような飛び方である。
いい加減にガタが来た機体でも舵がちゃんと効くように両引きの糸のたるみさえ押さえて、トリムをちゃんと合わせれば、風にのってゆっくり漂うことも、速度を上げて飛行をすることも、アクロバティックなマニューバもこなす飛ばして楽しい機体である。
主翼の非稼働部の面積が大きいので、ロールの速度は超高速とはいかないが、エレベータやラダーと合わせた瞬間的なターンなど、零戦のように運動性がよく、低速での格闘戦には強い。
もっとも、被弾すると零戦のように木っ端みじんになる  ^^;

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翼形は、ただの板なので、ベルヌーイの定理にとらわれることなく、単純に運動量の変化と言うわかりやすい理屈で、軽々と風に乗って飛ぶ。まるで鳥を飛ばしている気分である。


残念ながら、肉抜きのないバージョンはもう手に入らないようだが、肉抜きのバージョンでもずぼらな性格で無ければ、お勧めである(クリックでリンク)。
モーターは、ちょっと高いが推奨品が良い。
販売店は、Dualsky YAK-54 でググればすぐに表示される、リンクをしたロビン という通販専門店が、ほぼ唯一の取扱店だと思う。(DualskyのHPに載っている代理店は、実際には扱いを止めている)
ロビンさんでしか手に入りにくい物も多いので、たまに使わせてもらっているが、メールでの感じの良い店である。

追記

風対策

この手の飛行機を屋外で飛ばすときは、風が大敵だが、風が強くなったら、基本は高度を下げることである。
高度を上げると速度が減ってさらに流される。
また、高度が低い方が、風も弱いかもしれない。
大体、風で流される人は、高度を下げずに飛ばされている。
軽い機体で航空法の記載の対象外の重量だが、それでもわからないところへ流されるよりは、安全な場所に墜落した方が良い。軽いので、滅多に地面に叩きつけられない。むしろ風で上に巻き上げられるので、常に高度を下げるように注意すれば、ちょっと風が強いくらいでは安全に戻すことができ、風が弱くなった好きに着陸させれば良い。

飛行重量200g未満は航空法の規制外

航空法の規制外(飛行重量が200g未満=この機体はせいぜい150g程度)なので、航空法の対象を明示したページを念のため印刷して、ラジコンが明示的に禁止されていない場所で、回りに怖いと言いそうな人がいないことを確認すれば、航空法で規制された無人航空機の飛行場所でも飛行が可能である。
ただし、怖いと思うのは、自分ではないので、回りの人への思いやりは欠かせない。
特に音は恐怖感を煽るので、バランスのとれた傷の付いてないプロペラの芯を合わせてちょっとした扇風機程度の音にすること。
また自由自在に飛ばせるまでは、どれだけ向こうからやってこようと子供が寄って来たら飛ばすのを止めて、機体を見せるだけにして、離れてもらうようにお願いすること。
安全には十分気を付ければ、模型飛行機に興味を持つ子が増えることは日本にとっても良いことに違いない。

My Dualsky YAK-54 The Last Flight(多分)


初代の初飛行は、次の動画の2分45秒から
2年経っても腕の進歩の無さは我ながら驚きである。




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初飛行と言っても普通に飛ばしているのは、実はTrenchesというEPPで出来たスローフライト機の一号機を、この2ヶ月ほど前に飛ばしているからである。
これでスローフライト機の面白さにハマリ、もう少し運動性能の良い機体が欲しくなってDualsky Yak-54 Pro EVOを探したのである。
EPPは発泡ポリエチレンと材料を挿し、柔軟で、非常に壊れにくい。180度曲げても離せば元に戻るのも珍しくない。
ただし、薄い材料を作るのが難しいようで、平板と言っても刃物で薄くスライスしたようなものしかないようで、表面は発泡の穴でデコボコである。また、剛性もない。
一方Yak-54の材料はDepronという、ドイツ製の材料で、発泡スチレン系の板材のようで、表面はつるつるしており、剛性も高い。
発泡スチレンは、スーパーの発泡性のトレイでおなじみだが、Depronは、それよりも強度が強いが、EPPと比べると遥かに弱いので、設計上で強度を確保する必要がある。
ラフな取扱いをする人間には、EPPの方が向いているが、剛性が低いと、柳に風で、風を受け流してくれるが、その分、操縦性は悪くなる。
舵はビシッと風を受けてくれないと困る。舵を当てときにくねっと機体が曲がるのは、見ていて面白いが操縦は面倒になるので、剛性を確保する工夫が必要になる。



後継機

大きさは、小ぶりが良い。
値段が安くて、Yak-54のモーターなどがそのまま使えて、操縦し易く、速度もアクロバティックな動きもできるのが良い。
まあ、言うだけはただである。
EPPでカーボンで補強することを前提で選んだ。

Rcf_msxc_mini_l

まず第一の候補で RC-Factory MSX-C Mini である。
翼幅600mm。機体のみで¥7,800(税込送料別)



Rcf_inferno_superlite_orange_l

第2候補として、良く似た機体だが、 RC-Factory INFERNO SuperLITE。
翼幅875mm。機体のみで¥6,800(税込送料別)



大きさからいうと、Miniの方が好みだが、小さいということは動きも機敏になるはずだ。説明には

“すばしっこい”機体です。小型ロケット並の加速力で、究極な3Dフライトが楽しめます。経験豊かなパイロットへ、特にお奨めします。

とある。
miniで無い方は、経験豊か という文字が説明に見当たらないので、こちらに決定。
もちろん、大きいのに1000円も安いのは魅力である。

舵の操作は、両引きの糸でなく、カーボンロッドによるので、糸を器用に結ぶという、目の遠い、指の太い人間にはむずかしい作業もなさそうである。

上手く作れることを祈りつつ次回へ

2016年9月23日 (金)

Phantom4を飛ばす

Phantom4の起動

結論から言ってPhantom4の起動は簡単である。
最大の問題は、対応しているスマホかタブレットが必要な点である。
幸い、自分のはau Xperia z5とGoogle Nexus7 SIM対応版なので、どちらも対応しているはずだ。
本当に対応していれば、後は簡単である。
なお、普通の意味の操作方法などは、マニュアルを読むこと。djiのサイトから詳しい日本語のマニュアルもダウンロードできる。
ここでは、初代や2に慣れた人向けの手順を記す。

  1. 本体とプロポのバッテリーを付属の充電器で充電する。
  2. スマホ、又はタブレットにPlayストア又はアップルストアからDJI GOをインストールする
  3. 充電が終わったら充電池を本体にセットする(プロペラは付け無い方が良いだろう)
  4. プロポの電源を入れ、次に本体の電源を入れる
        電源のオンオフは、ボタンを一度押して離してからちょっと長めに押す。最初に押すのが短すぎると反応しないので、LEDの光り方をよく見て押すこと
  5. DJI GOのアプリを起動する。勝手に起動する場合もある
  6. プロポと本体のリンクが上手く出来ていたら、自動的にPhantom4が表示されるはずだが、Inspire等が表示されていたら画面を左にフリックしてPhantom4を表示させる
        機体の選択画面が表示されない場合がなぜかあるが、閉じるなどを試して、機体が表示されて[カメラビューに入ります]と表示される画面を頑張って出すこと
  7. 機体の写真が真ん中に表示されている画面に来たら[カメラビューに入ります]を押す
  8. 初心者モードの表示や、注意事項が表示される場合がある。確認して閉じる
  9. 本体のカメラの画が表示されたら成功
  10. 初心者モードでは距離と高さがすぐ近くに制限される
  11. 異常があれば画面に表示される
  12. 初心者モードは左上のマークを押して現れるMCパラメータ設定の中から解除できる

Photo

なぜか、デバイス側とプロポの通信が上手く行かず、素直にこの画面が出ない場合が多い。機体を持っているのに、買わないかという画面が出るなど、本体のF/Wと同じ人間が主導して作っているとしたら驚きである。
とにかく画面を表示させて[カメラビューに入ります]を押す。
このあと、説明が表示される場合もあるが、操縦画面に繋がる。
ただし、機体のカメラの画が表示されなかったり、そもそも機体の情報が表示されないトラブルはPhantom3の時からあるようだ。
これに付いてはもう少し別掲するが、結論から言うと良くわからない。

初代や2で結構頻繁に必要だったコンパスキャリブレーションは、今回まったく要求されていない。
必要なら、画面に表示されるはずである。
もっとも、これだけセンサーが付いているのだから、頻繁に要求される方がおかしいに違いない。

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プロペラガードを付けると、前方の障害物検知機能はキャンセルされる。
純正品以外では、キャンセルされないらしいが、キャンセルされないと、プロペラガードを障害物と勘違いしてまともに飛ばないという、かなり間抜けな理由のようである。
これだけ優秀な機体を作れてもこういうつまらないミスをするなんて、やはり、人間が作っているとなぜか安心する。
もっとも、折角プロペラの写りこみが少なくなったのに、プロペラガードを付けると前進時に写ってしまうので前側は人の多い場所以外では外すという方法もある。実際、プロペラガードは、河原空軍基地で飛ばす分には、必要性は全く感じない。
でも、とっととF/Wの変更で直してね


プロペラの取り外しは、バヨネットのようなワンタッチ式で簡単であり、ロックは押すことで外れる。

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なにより、発泡性のやや華奢に見えるがおまけにしては、しっかりしてるロック付きのケースは便利である。
予備のバッテリー2本が入るのも良い。
ただし、外したプロペラを入れるスペースがちょっと狭い。カメラを固定する透明な樹脂製の金具をはめるのが少し面倒。USBケーブルが長すぎて取り回しが汚くなり、ケースにしまうのも面倒。
というような、ほとんど言い掛かりとしか言えないような欠点しか思いつかない嬉しいケースである。
このケースのおかげで持ち出す頻度が増えるに違いない。


スマホ、タブレットとの接続

スマホやタブレットとの相性は微妙かもしれない。
auのXperia Z5(SOV32)では、まずつながらないことは無い。
しかし、NEXUS7のSIMモデルは、微妙である。
当初、家での試験は接続に成功したが、河原空軍基地に持っていくとなぜかつながらないということが続いた。

不思議ではあるが、原因を考えてみた。

まず一番お手軽なタブレットのWiFiの機能を切ってみた。
スマホは更新用の電波が弱いと出力を上げて更新を試みるものがあるようなので、念のため試してみたが、当然ながら影響はなさそうである。
そもそもプロポとタブレットはUSB接続である。

Web上の情報では、デバイス(スマホやタブレットなど)のリソースは大食いでNEXUS7でぎりぎりという話もあるので、同時に動いているアプリはことごとく切るために再起動しても同じである。

USBのモードを充電モードからMTPモードにする

アンドロイド6になってからUSBケーブルを挿した時のデフォルトが充電モードで、通信可能なモードのMTPにしなければいけないという。
(nexus7のこの設定方法は、ここ を参照)
しかしこの方法でPCと繋がるようにはなったが、Phantomとは相変わらずである。

Litchiを試す

Maxresdefault

dji go と似たようなソフトでWay Point(経由地)の編集に優れているという、VC Technology LtdのLitchiという有料のソフトがある。
有料のソフトの場合、接続出来るできないは死活問題なので、少しは気合をいれて接続できるように作っているかもしれない。
それにGoogle Playには、nuxesu7で接続で来たという話しも載っている。
3000円弱の出費は痛いが、試す価値はある。

しかし結果は失敗

初期化

これは、PCのOSの再インストールによるクリーンインストールと同じである。
アンドロイドの初期化は、PCと比べるとはるかに楽チンである。
Google関係のデータは自動でバックアップされるし、ソフトも半分以上は、再インストールしてくれるので、パソコンよりは比べ物にならないくらいアンドロイドは楽ちんであった。
もっとも半分以上は要りそうもないソフトである。
アプリもローカルにデータを保存するのは少ないし、自動で復元されないソフトもグーグルPLAYの履歴から簡単に再インストールできる。
必要なアプリを漏れなく調べておけば、そのうちのログインしてパスワードを要求されるようなソフトは、ほとんどが重要なデータはローカルではなく、クラウドに保存されている。
これらは、ほとんどがIDとパスワードさえ覚えていれば復元可能である。
初期化事態は数分で終わり、アプリも半分くらいは自動的にインストールしようとしてくれるので許可をし、インストールされなかったもので必要なものはPLAYの履歴からインストールして、半日もあれば余裕で終了する。
OSのインストールとアップデートだけで丸一日覚悟しなければならないPCと比べればはるかに簡単である。

一部のゲームのデータが初期化されたようだが、初期化は無事終了。
心なしか、タッチセンサーの反応が良くなった気がするが、Phantomとの接続は相変わらずで失敗。

推察

実は、こういった試みの途中で、USBの接続はどんどん悪くなっていき、家でもPhantomと接続できなくなっていき、PSとの接続もできなくなっていった。
これから考えるとUSBのポート回りの不具合の可能性を疑わなければならない。
これは、ソフトによっても起きうるが、ソフトの場合は、通常はクリーンインストールで直る場合が多いし、USBの接続という、ワイヤレスでの通信がデフォルトのアンドロイドとはいえ、基本的な問題が放置されるということも考えにくい。ましてGoogleのスタンダードのnexusである。
そうするとハードの不具合を疑うと、ほぼすべての説明がつく。
家では良くて、河原ではだめだったときは、たまたまか、不具合の原因と関係があったということになる。
その点以外は、ハードの不具合ですべて説明が行く。
確かに昔よりは、センサー類の反応が鈍くてふたを開けて中のコネクタをしっかり押さえるnexus7では有名な方法を試したことがあるが、それでも完璧に直ったとは言えないので、寿命やその時にミスなど含めて正常でなくても不思議はない。

まだまだこのサイズのタブレットは頻繁に使っているので引退させるには後継機が必要である。

最近はHuaweiという中国メーカーの製品の人気が良いらしい。カスタマーサービスの評判も良い。
しかも、NEXUS7の後継機がASUSでなくHuaweiから年末にでるという噂もある。

それにつけても先立つもののほしさよ…


飛行の安定性

安定性は、さらに高まったようだ。
初代や2と比べて、ピジョンシステムとか言う地面を写してそのパターン解析で水平方向の動きを判断するという機能が追加されているので(しかもカメラは2個)、微動だにしないことを期待したが、どうも条件があるようだ。
凸状のテーブルの一番上のPhantom本体より少し大きな台から離陸させたが、それほど強い風でもないのに結構流された。
Phantomは、軽々と飛ぶので、うっかりすると忘れるが、重さが1.4kgくらいあるので、真下にいると、結構涼しいくらいの強い風が来る。
したがって、狭い台へ離着陸は、台の縁を境に地面効果の有無が急に変わるので、外側に機体が沈んで流れて行ったのかもしれない。(地面効果はヘリの場合、せいぜいローターの直径程度までの高度なのでマルチコプターでもせいぜいプロペラの外側間の距離程度たと思われる)
ピジョンシステムが検知して機体を反対側に揺らして位置を保ってくれてもよさそうだが、そうはならなかった。
もちろん、これは、言い掛かりである。Phantomの自動制御がなければ、マルチローター機なんて浮きあがった途端に引っくり返るしかない。偉大な電気仕掛けである。
しかし、このように誰でも簡単に飛ばせる電気仕掛けは、人間側が危険な状況への判断力が低下しがちで、思わぬ事故が起きやすい。
事故が起きると危険なものは、危険な状況を知らないと受からない定期的な免許制度などが適しているのだろう。

Sモード

フライトモードスイッチには通常のPモードの他にSモードとAモードがある。
Sモードはゲインの調整が行われ操縦性が高まるとあるので、逆に考えれば、機体が制御を失う危険性を増やして機敏性を増しているのだろう。
事実このモードでは、急な動きをさせると、制御が乱れる。たとえば、一気にスティックを前に倒すと機体は一瞬沈みながら急加速する。機体の傾きによる揚力の減少をカバーしきれていないということである。
もっともこんなことは物理現象としては当たり前のことで、ヘリでは、いきなりスティックを前に倒せば当然機体が沈む。これを防ぐためにはパワーを同時に上げるか徐々に加速して(パワーのないヘリだとそもそもホバリングだけでパワーは最大に近い)前進速度が付いてくれば処理する空気の猟が増えて転移揚力が加わり機体は上昇していくが、Phantomはきっちり高度を抑える。
Aモードは、機体の位置決めに気圧計のみを使用するとあるので、ピジョンシステムも使わず、運動量のみで制御するということのようだが、このモードがあるということは、GPSやピジョンシステムのせいで却って安定性を損なうような事態が想定されているということなのだろう。

飛ばす上での注意

マルチコプターで危険な飛行状況に関しては充分な知識があるわけではないが、知ってるものをいくつか上げておく。

  • 制御できる機体の傾きには限度がある
    簡単な物理の知識があれば理解できることだが、揚力と水平方向の推力はパワーを傾きで分配することで成り立っているということは、高度を保って制御できる傾きには限度がある。
    物質には慣性があるので、瞬間的に宙返りすることは可能でも、逆に慣性力の計算と制御に失敗すれば真っ逆さまに墜落する。
  • 地面効果の影響がある高度で地面の段差が大きくて揚力の変化が大きい場合は、かなり頑張ってくれるかもしれないが、機体が流されるようである。
  • 隘路になる谷やビルの間などは、風が急に強くなる可能性が高い地形なので、Phantomの能力を超えて飛ばされる可能性を考慮しなければならない。
    近づかないか、実際に風の強さを測定しながら飛ばすべきである
  • 急な垂直降下は避ける
        ヘリを飛ばす人には常識で無ければいけないボルテックス・リング・ステート(またはセットリング・ウィズ・パワー)という現象で、垂直降下するときに自分で吹き下ろした下降気流が輪を描いて回転翼の回りを回る現象で急速に揚力を失い墜落する現象である。
            これを防ぐには機体や状況によって異なる許容最大降下率以下にし、もし起きていしまったら横方向に移動することでこの輪を崩す必要がある。
            マルチローター機の場合は、これに陥ったら修正する時間など無いかもしれない。
            Phantomは、最大降下率が設定されていて滅多に起きないとは思うが、強い上昇気流の中では発生する危険がある。         対策としては、真下に降下させないことである。
  • プロペラの状態に気を付ける
        ちゃんとしたヘリは、ローターのピッチを前後左右で(サイクリックに)変えられる。
            マルチコプターは、固定ピッチである。
            可変ピッチのメリットは、素早く推力を変化させることができることと動力によって決まる最適な回転数を保って飛行できることである。ヘリのサイクリックな可変ピッチは、ローターに各位置で不均衡な揚力を発生させ、この揚力の差その物でなく、その小さな差で重いローターにジャイロ効果を発生させ大きな姿勢変化を起こさせることができる。
            一方、固定ピッチのマルチコプターは、複数のプロペラの回転数の差によって発生する揚力の差と重心からの距離によるモーメントで機体を傾けるため、慣性を利用するヘリと比べて制御の応答性で不利である。
            Phantomの制御性が良いのは、プロペラの形状の複雑さを見ればわかる最適化や、Phantom4ではわずかに外側に傾けるなどの地道なものを含む努力のおかげであろう。
            この中でも、プロペラは傷つきやすいので、割れやひびはもちろん、変形にも十分注意する必要がある。
            プロペラの不具合はモーターへの負荷となって悪いプロペラのモーターの発熱となって現れることもあるので、モーターの発熱の具合も同時に注意したい

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メンテナンス

マルチコプターのメンテナンスのミスは致命的である。
飛行機なら、片翼が半分以上取れでもしない限り、上手ければ人がたくさんいすぎなければ人を避けて墜落させる程度のコントロールは出来る。初心者の場合でも落ちるまでに大きな声で叫ぶくらいの時間はある。
しかし、マルチコプターは、突然真っ逆さまに落ちる。

それゆえメンテナンスは非常に重要である。

バッテリーの充電不足はPahntomが、ホームポジションに戻そうというのが無理ならば、その場に軟着陸させようとするらしいので、大きな事故は起きにくく、電波が届かない場合も同じである。
返ってくるときに、Phantom4では、前方の障害も避けてくれる(ただし、プロペラガードを付けているとこの機能が働かないという間抜けは早く直してもらいたい)。
怖いのは、プロペラの制御系である。
電線が抜けても飛んでも無いことになるが、しっかり内部に入っているので、ユーザーが開けでもしない限りメーカーの責任である。
プロペラが折れると恐ろしいことになるというのわかりやすいだろう。
プロペラの点検は重要であるが、大概の場合は予兆があるはずである。
異音がしたり、するはずであるが、もともと盗撮など絶対にむずかしいほど、やかましいので異音を聞き分けるのは難しいかもしれない。
その点、モーターの温度は、わかりやすい。放射温度計があれば、火傷せずに測れるが、指でも注意すれば十分図れる。
何を測るかというと、4個のモーターを比べてみて異常に熱いのがあれば、それは、モーターかプロペラがおかしい。
プロペラがおかしい場合もバランスが崩れて異常な負荷が掛かってモーターの温度上昇をもたらす場合がある。
取敢えず、飛行の後はモーターの温度を測る習慣を付けるのが良い。

以上

2016年9月16日 (金)

Phantom4

Phantom変遷

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初代のPhantom 2台(うち1台は貰いもの)にGoProを付けたPhatom2を1台持っている。
実際の危険性の割には、センサーの塊と優れた設計のおかげで、楽ちん過ぎる操縦のPhantomシリーズは、撮影してナンボノものである。
別にPhantomを集める趣味は無いのに気が付くとこうなっていた。


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マルチコプターはPhantomが出る前もホバリングのできる振動が少ないという特徴からジンバル(カメラの安定装置)を付けて撮影用として使っていた先人がいたが、ずいぶん苦労されていた。
djiのコントローラーは、良く使われている定評の高いメーカーだったと思うが、突然バランスを失って墜落することなど珍しいことではなかった。
機体に合わせて制御系を設定するのがむずかしく責任重大なので手伝うのは、ほんのどうでもいいことだけしかできなかった。


安定させるための条件が分かってくると、オールラウンドより機体を限定した方が制御系の性能をずっと簡単に上げる設計ができるようになるというのは普遍的な経験則だが、djiが出してきた一体型の初代のPhantomは、まさに度肝を抜く安定性であった。
機体の整備さえちゃんとできれば、想定された風の中では、墜落をすべて自動的に回避してくれそうな生意気なほどの優れものである。
あの厄介なマルチコプターが「僕にも飛ばせる」。買える値段ならば、それだけで動機として充分である。

操縦は簡単過ぎて緊張感がなく驚くほど退屈であるが、撮影するのに操縦に気を使わなければならないとしたら凡人には、操縦も撮影もどちらも満足にできなくなるので撮影用としては当然である。
Phantomは、まさに誰にでも空撮のできる、史上初めての機体となった。

初代は、ジンバル無しがデフォルトで、それでも行方不明機の捜索には十分役に立つ。

ジンバルが無いので機体の揺れが激しいが、捜索には飛行機よりも使いやすい。

普通の撮影には、風が弱いときにゆっくり動かすなどの工夫が必要だが、素人でもこんな画が撮れるというのがすごい。


初代には色々なところからジンバルが出ていた。某有名ヘリ輸入商社が輸入したいい加減なジンバルを買わされた。
いい加減なジンバルでも威力は絶大。
腕より装置。一度楽を知ると元には戻れない。
ただし、飛行時間は5分程度。それでも手間と金と挫折に打ち勝つ強い精神力のある人しか得られない世界が、ちゃらんぽらんな人間でも得られるのである。


Phantom2になると、GoPro用の専用のジンバルが用意されティルト(上下)の制御も可能になりずっと撮影し易くなった。
手先の器用な人が多い、テレビのカメラマンが虜になるのも無理はない。
彼らにとって、広角のレンズを使いこなすなんてのは当たり前のことである。

結構強い風でも安定しているのが、時々、写りこむ機体の一部の動きでわかる。
プロではない、ただのラジコンフリークなのでプロペラが写るのは全然気にならない。

2代目で捜索機としての不満は、GoProのWiFiによる画像伝送が、プロポの2.4GHzと被るので、これを使うと距離が離れると確実にプロポの通信が阻害され、自動帰還がトリガーされることである。
自動帰還をちゃんと設定してあれば安全に戻ってくるし、GoProのWiFiは途中で切ることもできるので、ちゃんと考えていれば危険はそれほど無いが、画像をほぼリアルタイムで見れるというのは捜索機としては、ぜひ欲しい機能である。

すると、Phantom3になって画像伝送が最初から出来るカメラ付きのものが出た。
バッテリーも大きくなり飛行時間も20分ほどに伸びた。
不満な点を見事に解消している心にくい製品である。問題は値段である。機能からすれば決して高いとは言えないので、あくまでも個人の無い袖の問題である。

さすがに3台目となると、かみさんの目に一台にしか見えないようにするのも難しい。
リアルタイムで画が見れるのは魅力だが、飛行機のFPVを製作中。
一番面倒な機体だったフランケン零が捩じり下げの改造などで普通に飛ぶ機体になると、墜落もほとんどしなくなった。(ひとえにたくさんの墜落経験のおかげである)

そうこう迷っているうちに、Phantomの初代を調子が悪いから直すか部品取り用にとお礼で一台貰って合計3台になった。

そこで、ふと気がついた。このごろPhantomの出番はほとんどない。
おかげで専用のバッテリーの2代目が満充電で飛ばさない日ずっと続いて、バッテリーの容量がガクッと落ちていた。
日頃、電池の保管方法を偉そうに指導している連中には、決して公言出来ない話しである ^^;
(取敢えず、自腹の耐久テストと言っておこう)

そうやって、Phantom3への熱を押さえているのに、相変わらずPhantom3のトラブルで相談を受ける。
しかも、Phantom2までにはない、スマホとの連携絡みがほとんどである。

そのたびに、調べるふりをするのだが、そのうちPhantom4が出た。
Phatom3を持っている人にとっては、たいして興味がわかないかもしれないが、持っていない人にとっては、目の毒である。

危険である

だいたい、3Dプリンタはまだ十分に使っていないので零戦も製作途中だし、FPV用の機体は買わなければいけないし、屋内でも飛ばせるYAK54は、機体がやわ過ぎて、飛んでる時以外の、地上や車の中の接触でボロボロになっているのでつぎはぎだらけで、これも何とかしなければならない。
Phantom4でさらに性能が上がったからといって、またサマーセールでなんと4万円以上引くからと言われても、おいそれと注文出来ないのである。(キリッ)
サマーセールといっても、どうせ9月になっても続いているだろうし、ひょっとして新製品が出る前触れかもしれないとか、GoProが新型ドローンの発表を9月19日だかに行うとか、Phantom5は、宙返りもできるとか、いろいろ冷静になって考えなければいけないことがある。

しかし気が付いたら、師匠の店からPhatom4と書かれた箱を持って出て来る自分がいた。


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結局、4機のPhantomになった。



Phantom4の飛行に続く(予定)

2016年9月 5日 (月)

ラジコン飛行機と3Dプリンター 続〃き

続き

3Dプリンタのポイント

対象

この記事は、ラジコン飛行機用の主にディティールアップ用の部品を3Dプリンタで作ることを目指している。
基本的な事項は前回参照のこと

3DプリンタはBonsai LabのBS01+を使用し、弟妹機にディアゴスティーニのidbox!(パワーアップキットのヒートベッドまで必要)がある。
ただし熱溶解積層方式(FDM)の多くの機種で共通する事項は少なくないと思う。

機械の精度

精度は使用するモーターからの駆動系の設計で決まる分解能と組立や構造に起因するガタや振動などによる精度の低下で決まる。
使用しているモーターは他の機種もほとんど同じだと思うがステッピングモーターという、100%正確にデジタル的に動作するという前提で作られているものである。
そうすると、実際の位置を検出するセンサーの事は、最初に原点を見れば後は、一切考えなくていいオープンループ制御になるので、簡単に正確な制御が行える。
もっとも、本当に100%正確に動くかどうかは、設計と組み立て方次第だが、大概は、脱調といって、音や振動を伴う、わかりやすい誤差動になる場合が多いが、必要なトルクが可能な出力と接近している高速の動きの中で、瞬間的に脱調してその後正常に原点がずれたまま正常に動くように見えることが発生する場合もある。
脱調を防ぐには、無駄に動きが重くならないようにスムーズに動くように組み立てることである。
モーターは磁石仕様のパルスモータの場合は、ステップ角単位で下動かないから、モーターのプーリーなどを外してスムーズに動くことを確認する。
脱調のもう一つの原因は、最高速度や加減速時の負荷がモーターの出せる能力以上に設定されている場合である。
これは加減速を緩くしたり最高速度を下げて押さえる。
3Dプリンタでは、ファームウェアや、スライスソフトの設定によって変えられる。

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モーター自体が持っているステップ角は、メカ的な構造から決まる物で磁石を利用したモーターでは、止まる位置はステップ角毎になるが、図のようにモーターを動かす電流を単純なオンオフで無く段階状に制御することで分解能を高めるマイクロステップという技術もよく使われる。
1ステップを8分割すれば精度が8倍上がり、16分割すれば精度が16倍になる。
細かいほど精度があがり、滑らかに動き、音も静かになるが、動かすのに高い周波数が必要になる、制御が難しくなる。
ドライバによっては、位置制御用とは別にマイクロステップを上乗せし、滑らかさと静音化を測る場合もあるようだ。
位置制御可能なマイクロステップによる分解能にベルトやギアなどの駆動系で実際に動く距離から求めた物が理論上の最大の分解能となる。

これにガタや振動の影響などの機械的精度が落ちる要因が加わって最終的な精度が決まる。

ガタは致命的である。
特にX軸とY軸は頻繁に移動方向を変えるのでそのたびにガタの分だけ精度が落ちる。
振動は、その分位置が定まらない等の悪影響が出る。

組立

組立時間は速い人なら10時間くらいで出来るらしいが、自分は合間を見てのんびり組んだので1週間くらい掛かった。

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モーターの分解能は組立の影響は受けないが、ガタや振動は組み立て方でずいぶん変わる。
写真がわかりにくて申し訳ないが、ノズルはX軸、Y軸それぞれ二組のスライダから直線移動機構を二組のタイミングベルトに引張られて動く。スライダは、他の軸のタイミングベルトを動かすシャフトの上を軸方向に移動する巧妙な構造になっている。
このシャフトは上側の右側にY軸のモーターに繋がる短いタイミングベルトが写っている。上の左側にはX軸のモーターへのタイミングベルトが写っている。こちらはY軸用とは90度向きが変わっている。
真ん中あたりにあるのはZ軸用のモーターだが、モーター以外の駆動系は何も無い状態である。


Z軸は自在継ぎ手を介して送りねじを回転させることで台を上下させる。

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タイミングベルトは張力を適度に掛けることでガタや振動を抑えるのが常とう手段だがBS01では、この写真の仕掛けのようにばねでベルトを曲げることで張力を掛けている。
この最終段のタイミングベルトは半周弱しか動かないので、真ん中に付ければプーリーに引っ掛からずにすむ。


しかし、モーターと次のシャフトを結ぶタイミングベルトの張力は、単にモーターの止める位置でベルトを引張るだけである。
したがって、XとY行くのモーターを固定するときは、ベルトに張力が掛かるように注意し無ければならない。
張力が強すぎてもベルトの寿命が短くなるが、この構造では、強すぎるほど張力を掛けるのは大変である。
指でモーターを遠くへ押すようにしてネジを締める必要がある。
このときボードに跡が付くと、後で位置を調節する妨げになるので、場合によっては後で間座などが必要になるかもしれない。

スライダーのレールを兼ねているシャフトは2個のボールベアリングで支えられているが、痕軸受け部のガタを押さえるためにベアリングの軸方向に予圧を掛ける必要がある。
良く使われる深溝型玉軸受は、軸方向は全てのボールが負荷を受け持つので軸方向の耐荷重はラジアル方向に負けずに大きい場合が、BS01では、この予圧はネジの締めつけ具合で行うので、ネジの力が強いためかボールの精度が悪いためか、強く締めると動きが渋くなった。
動きが渋くなると無駄な負荷となり脱調の原因となるので、締めすぎないように注意した方が良い。
ここは組み立てた後でも簡単に調整できるので渋くなるよりは緩い方が良い。後でしめこめば良い。
さらばね等を噛ませて、ネジを締めきる構造であれば適正な予圧を掛けられてかつ緩みにくい構造になるのだが、そうでないので注意が必要である。

電装品

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電装品で制御関係はXYXの3軸と材料の押し出し速度の合わせて4軸と、ノズルとベッドの温度コントロールである。BS01は、ノズルを2個に追加出来るので、ノズルの温度コントロールと樹脂の押し出し制御用のポートを余分に持っている。
XYZ軸は原点検出用のフォトセンサーを持ち、ヒーターは温度検出用のサーミスタをノズルとヒートベッド用(BS01+)に持つ。
制御基板はArduinoという、イタリアンぽい教育用等によく使われているマイコンのボードにFDM用としてオープンソースで開発された制御ボードの2階建て構造である。


その他にコントローラーとノズルの冷却用の回りっぱなしのファンがある。
Arduinoの電源はPCから取り、制御基板のモーターやヒーターは、付属のスイッチングレギュレーターから取る。
オープンソースなので回路図やファームウェアは公開されている。
優秀な奇特の人々の手で改良しながら作られて言ったのだろう。
ソフトをいじれるのなら改良に手を貸すこともできる。
接続用のソフトを入れるときにプログラムの開発環境もインストールされる。

なお、BS01を動かすにはパソコンを一台USBで繋ぐ必要がある。
ほとんどのスライスソフトは、出力をSDカードに保存でき、SDカードの内容をArudinoに送り込めば良いだけのようなので、簡単な制御ボードを作ればパソコンをつなぎっぱなしにしなくても良いようである。
うちにはパソコンがたくさんあるので、出力する様子を表示させながら、けなげに動く様子を見ている。

曲者

さて、このArduinoの2階建てボードは曲者である。

曲者なのは電気的な特性というよりは、この部品の接続上の物理的な問題で、自分の器用さの問題でもある。
まず、基盤を本体に固定するのが簡単でない。まず絶縁ワッシャを部品に引っ掛からないように削らなければならない。
その位置がずれないようにして本体に上手く固定しなければならない。2階建ての上の部分を外さないとネジが閉まらないのであとから2階の部分を上手いこと載せなければならない。

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自分の場合、その後コネクタを挿しこんでUSBを繋いで見事通信に成功したが、モーターはうんともすんとも動かない。
BS01のコミニティーに相談したら、すぐに接続を疑えという返事をいただいた。
モーターへの線はちゃんとつながっていたので、もしやと思って2階の部分を調べたら、ひょっとしてずれて刺さっているようにも見えたので、本体からArudinoも取り外してよく見える状態で挿して動かしたらちゃんと動いた ^^;
この2階建て基盤は、一列ずれても刺さるのである。奥まった場所での作業なので、遠くはよく見えるが近くは良く見えない白魚とは程遠い指の持ち主には厳しい組立作業である。
この2階建ての部分はピン数が多いので簡単に抜けないが、2階に挿す、モーターや、原点用センサーやサーミスタのコネクタは全く抜け止めのないコネクタなので簡単に抜ける。
ここも注意する必要がある。


なお、電源線など間違えると壊れやすい危険な線は抜けないようにネジで固定できるようになっている。
電源やヒーター以外の普通のコネクタや上下は多少間違えても壊れにくいいように工夫されているので、間違えたからといって必ずしも壊れるわけではないようだ。

しかし、ヒーターへつなぐ青い端子台の部分にもわながあった。
すぐ上やその上の写真の右側に青い端子台が写っていてそのすぐ左に3端子の電子部品が写っているが、これはヒーターをオンオフするFETというスイッチの役目をする部品である。

最初はなんだかんだと言いながらも簡単そうなPLAで形状を作る練習をし、慣れて来たので材料をABSに変え、ベッドの温度も60℃以上に設定して(食い付きが良くなるためのBuildTakというもを使用しておりそれの耐熱温度が60℃なのでABSとしては低めの温度である)、反りを出しながらも順調にテストしていた。
すると、突然ベッドの温度が上がっていないことに気が付いた。

モーターは調子よく動いているので、ヒーターのトラブルのようだ。
コミュニティーに相談すると、回路図などを教えてもらった。

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それを参考に、めんどくさいところにある基盤をよく見るとD8というベッド用ヒーターへの線をつなぐコネクタの真横にあるのがこのヒーターのオンオフを行うFETである。
その横の縦になっているFETは、ノズル用ヒーターのFETで2個あるのは、もうひとつのズルを追加できるようになっているからである。
ちなみにベッド用のヒーターの方がずっと電気の大食らいである。
ベッド用のFETは端子台と異様に近い。
この写真ではわかりにくいが斜めになって当たっているようである。


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苦労してFETを外して見ると、端子台には焦げた跡が


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FETの方も放熱板の色が変わっている。
定格を調べてみると、自然冷却で、50%も余裕がない電流容量である。
実際には所定の温度まで上がればオフになるのでもう少し条件は緩くなるので、通常は、もっているのだろうが、この手の冷却で圧倒的な放熱を締めているはずの対流を損なうような接触は致命的である。

もっとも原因はそれ以外にも考えられるので、たまたま持っていた容量の大きそうなFETではなく、同じFETをわざわざ1500円近く出して取り寄せ交換しようとして上の写真のように外したら裏側のパターンを剥がしてしまった ^^;
こんな大きな部品でも半田がRoHS対応の高温の半田なので自分の腕が及ばなかったのである。


駄目もとで無理やり交換したが、上手く動作しなかった。

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修理はどうしたかというと、実はコミュニティーでこの基盤は安く手に入るということを聞いていたので、アマゾンでなんとFET5個+送料の半値以下(当時は送料込みで¥650)で購入していたのである。
緑色の電源入力用の端子台が邪魔なので、取り外して元々付いていた線を半田付けする必要があるが、そこは、直前にもう少しむずかしい作業で練習をする羽目になっていたので、問題無く修理完了した。


ラジコン飛行機用として使う上でのまとめ

まあ、ラジコン飛行機用程度の部品なら3Dプリンタはかなり使える。
最大の難関は、3Dの形状を作るCADやCGを使えるかどうかである。
あとは、高望みさえしなければ、取敢えず部品は作れる。
反りが解消しなければ小さくバラバラで作って接着という手もある。ABSは接着し易い。
きれいに作りたければ、ヤスリとパテで驚くほどきれいに仕上げられるはずだ(それなりの腕に見合った状態で)。
スライスソフトの種類で造形の手間が大きく変わる。
スライスソフトの使い方で出来が大きく変わる。
3Dプリンタで作れるサイズは意外と小さく、造形に時間が掛かる。

ラジコン飛行機と3Dプリンター 続き

3Dプリンタのポイント

対象

この記事は、ラジコン飛行機用の主にディティールアップ用の部品を3Dプリンタで作ることを目指している。
実はラジコン飛行機用の部品は、3Dプリンタで作るものとしてはハードルが高くない。
使う立場からすれば、最大の難関は、形状を作成するための3D CADや3D CG等の3次元形状を作成するソフトの使い方を覚えることで、それが出来れば、健全なラジコンフライヤーにとって、欲張ったものを望まない限りむずかしいことはない。
ネットの情報やこれからかく失敗例などを参考に簡単なものから始めて高度なものにチャレンジしてもらいたい。
最大の難関である3次元のソフトは無料で使えるソフトがたくさんあるので、それらを紹介するサイトや本を見て自分がそのソフトを使えそうかどうかまずチェックしてもらいたい。
すでに何らかの3次元の形状を作れるソフトが使えるのなら、後は簡単である。
その3次元ソフトがSTLという形式の出力が使えればそのまま使い、そうでなければSTLで出力出来る似たようなソフトの使い方を覚える努力をすれば良い。

Bs01ulIdbox

3Dプリンタの機種は、キットで販売されているBonsai LabのBS01+(旧機種のBS01はヒーター付きのベッドを追加する必要がある)とその事実上の弟妹機であるディアゴスティーニのidxbox!にパワーアップ編のベッドヒーターを付けた機種である。
BS01の外観はMDFという成形板製で何種類かの色があり、idboxの方は透明なアクリル製である
(クリックでBS01Wikiへ)

 

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ただし、BS01とidboxのように、構造が一緒でなくても、ほとんどのFDM式の3Dプリンタは、X,Y,Zの3軸に、ノズルのヒーター温度と押し出し速度、(ある場合は)ベッドヒーターの温度を制御しているだけのようなので、それほど大きな違いは無いだろう。
なお、FDM式の場合は、もうひとつ重要な要素があって、それは、吐き出した樹脂がどのように冷えるかということである。
たとえば、熱収縮が大きい材料はゆっくり固まる間に歪が取れて反りが出にくくなる(台から剥がれなければ台に沿って矯正される)。
しかし、そこまで管理できる3Dプリンタは少ないようで、回りを覆うなどして手動で調節している人が多い。

ラジコン飛行機の部品の難易度について

ラジコン飛行機をやったことが無い人にとっては、その部品をつくるなんてむずかしいのではと、勘違いする人もいるかも知れない。
確かに、地べたに縛られた人間の常識に囚われずに、それも遠くから見た視覚情報だけで飛行機を制御するのは、それなりの慣れと知識が必要である。
しかし、飛ばすことと部品の難しさは全くの別問題で、3Dプリンタにとって

ラジコン飛行機の部品なんて簡単である。

 

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飛ぶためには、よほどゆっくり飛ぶように作っていない限り、最低でも1メートルくらいの大きさが必要である。
写真の零戦はフランケン零1号という、大きさが小さく、また空力学的にちょっといい加減なところがあり低速の安定性が悲しいくらい悪い特攻向きの機体であるが、この面倒くさい機体でも翼幅が108cmある。
大きさが大きく変わると、流体力学の各作用は次数によって変わるので、トンビとすずめの飛び方が違うように飛び方が全く違ってくる。
翼をうんと大きくし、バタバタちゅんちゅん飛ばさずにスケール感を守って零戦を飛ばしたければどうしても、ある程度の大きさは必要になる。


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戦車と、くまもん以外は、変なかっこのも含めて実際に飛ぶ飛行機であり、ラジコン飛行機としては小型の部類である。
小型なので、皆翼がでかい。特に真ん中の極端にずんぐりむっくりした、ちびでぶ君は(普通に作れば)失速のしにくい飛ばしやすい機体である。
こうした小型の機体でも、40cmあるタイガー1が小さく見える。飛行機に細かいディティールなど必要としないのがわかるだろう。


また飛行機は高度な材料が必要だという誤解もある。
確かに、軽くするためにカーボンファイバーなどの強度も値段も高い部品を使用すると設計が楽になるが、機体の大部分はバルサや、発泡剤や、フィルムなどの、強度よりも軽さを優先した結構いい加減な部品である。
こいつらが、押しくらまんじゅうをしたら圧倒的にくまもんが勝ち、次は戦車で飛行機はボロボロである。

3d

3Dプリンタで作る部品は、熱収縮による変形を抑えるために肉厚形状の部分はスライスソフトが自動的に格子状に肉を抜いてくれる、強度と重量比で夢のような構造が簡単にできてしまう。
図の黄緑色の部分が肉抜きである。右側の折れ曲がっている部分はサポート材としての支えの部分で後で簡単に取れるように配置されている。



参考すべきもの

3Dプリンタの情報はWEB上に良いものがたくさんある。
BS01系とidboxについては次のサイトは必見である。
 BS01 WIKI
組み立てから造形まで、実際に役に立つ話しがいっぱい載っている必見のサイトである。
何もわからない人間でもここを見ればかなりの知識が得られる。

BS01+かidbox!を購入したならば、専用のコミュニティーに入るべきである。
BS01は、購入するとFacebook上のグループに入れるようになる。
idbox!の方は、買わなくても(会員登録すれば?)マイ3Dプリンターコミュニティーに入れるようである。
ただし、購入すれば、本に記載の記事とかがWEBで見れるようになるらしい。
どちらも質問に応えてくれる人が多い。

3Dプリンタの一般的な書籍は、たくさん出ているが、歴史や簡単な原理の説明ばかりでググればわかるような内容ばかりで、調べた限り買いたいような本は一つもなかった。
唯一ディアゴスティーニのidbox!の分冊の内容が当然といえば当然なのだろうが具体的であり、無料のCADの使い方まで載っているらしい。
3次元のデータは2次元とはまさに次元が違うので、3D CADや3D CGの使い方を覚えるのに手間取る人もいるだろう。
そういう時使い方を聞けるというのはきっと大きな助けになることだろう。

形状を作るCAD、CGソフト

3Dプリンタ用のフィギアなどの、3Dデータが結構公開されているようなので、自分で部品などを作る必要が無ければ3Dデータは誰かが作ってくれた物をありがたくもらってくればいい。
しかし、ラジコン飛行機の3Dデータなんてまずほとんど自分で作るしかない。
3Dの形状を設計するための3D CADのソフトは何百万もするのが珍しくない世界だったのが、最近は無料で配布されているものがいくつもある時代になっている。
CAD以外では 3D CGと呼ばれるグラフィックソフトという設計に使うというよりも複雑な3次元の形状を作ることを目指しているソフトも無料で使える優秀なソフトが多いらしい。
CADのソフトは、外観よりも部品の組み合わせによる機構の検討や、ねじや歯車などの独特の取り扱いなど製品の設計をする上でのツールが豊富だが、形状試合は丸や三角、四角などの簡単な形状を伸ばしてできる単純な立体を追加したり削ったりして形を作っていく。
複雑な形状は、外観ぐらいしか必要無いので、はっきり言って苦手である。
一方CGの方は機構の検討よりも複雑な形状が簡単にできるようである。
CADで人間の顔なぞ作ろうとしたら気が狂いそうになるがCGでは30分くらいでできるらしい。

 

Blender

このBlenderという有名な無料の3D CGソフトのデモを見てその能力の高さに驚愕した。
ひょいとつまんだりで顔の輪郭を変えたり、眼の表情を変えている。
なるほどデザイナーは、こういうソフトを使って適当にデータを作るわけである。ずるい。

これは、自分も使おうと思ったが、冷静に考えるとCADのソフトさえ満足に使いこなせないのに、こんなセンスの必要なソフトを簡単に使いこなせるわけがない。

3Dプリンターに送るデータは、内部で使用する形式でなく、単純な三角形をたくさん組み合わせてできるようなSTLという形なので、それが出力できればCADでもCGでもどちらでもかまわない。


複雑な機構を作るのでもなければ曲面が多い飛行機の部品はCGの方がとっつきやすいかもしれない。

スライスソフト=造形する動作を作成する

さて作りたい形状をそのまま3Dプリンタが処理出来るわけではない。3Dプリンタで出力するためには、どのようにノズルから樹脂を吐き出していくかということが非常に重要である。
すでに述べた大きなブロック内部の肉を抜くほかに、下に支えがない空中に樹脂を吐き出すと垂れて下に落ちるので、そうならないように配置で工夫できれば良いが、避けられない場合は、サポート材といって下からずっと支えるための部分を付けてやり、あとでその部分を取り除くという作業が必要になる。
樹脂は非ニュートン流体で、ある程度の力がかかるまで垂れない性質を持っているので、実際には多少の長さなら出っ張っても落ちない。
また冷えて固まったらその上に乗っかっても崩れることもない。
こういうことを人間が考えるのは大変なので、スライスソフト(スライサー)と呼ばれる、ソフトが、おおかた自動的に処理してくれる。

 

Sample

これは零戦の脚カバーだが、主翼の表面が曲面なので、曲面(図の左)側を下にすると大きなブロックの塊のサポートになりやすく、あとできれいにはがすのが難しくなる。


Simplyfy3dm

スライスソフトは、この図のように、ちゃんと造形出来そうな形に一層づつ押し出して行くデータを作ってくれる。
垂れそうなところはサポート材を勝手に入れてくれる。
一番下の層のいくつかは、倒れないように幅の広い形状を作ってくれる。
樹脂は冷えるときに収縮するので台にしっかりくっついていないと剥がれてしまってパーになる。
くっつきやすいシートを貼ったり、糊や両面テープを使うなどという台との密着力を上げるとともに、台と接する面積を大きくするということもスライスソフトで行う。


樹脂は紐状に押し出されるので、紐と紐との間は、十分な太さで押し出さないと強度が弱くなる。
また下の層や隣の紐がまだ温かいうちに乗っかった方が強く付く。

このようにどのように押し出していくかは、非常に重要で、経験が十分で押し出しの出力を弄れるならば、自分で設定を変えてより良い結果を目指すことができるが、ふつうはスライスソフトに頼ることになる。

無料で使えるスライスソフトとして Reptier Hostなど優秀なソフトがあるが、これではサポート材の除去の手間が大変で、サポート材の除去した部分は、下手をすると塊から手作業で造形するのと変わらない手間になる。
しかし、これを簡単に解決するアイデアもネットに転がっていた。
簡単に処理できるサポート材を作ってくれる有料のスライスソフトがあるのである。

Simplyfy3d

そこで評判の良いスライスソフトを買った。
ダウンロード方式で、申し込めばすぐにダウンロード方法がメールで送られてくる

メニューの日本語化には対応はしているが、日本の代理店から購入すれば、サポートが受けられる。
その資料の一部をネットに公開してくれているので、ずいぶん助かったが、英語に自信がある人でも無ければ、素直に、ここから買ってちゃんとしたサポートを受けられるメリットを良く検討した方が良い。>自分
サポート材の除去は手とラジオペンチくらいで驚くほど簡単にできる。
造形の時間は2倍くらいになるようだが、サポート除去の手間や時間、失敗によるやり直しを考えれば自分程度の器用さとスライサソフトの使いこなしの能力では必須のアイテムである。



材料

材料は造形のしやすさに大きく関係する。熱収縮が少なく、溶ける温度が低く、だけど屋外でも大丈夫で、だれにくくて、詰まりにくくて、サポート材が無くても空中に浮かんでくれる距離が長くて、ハンサムで、お金持ちで、背が高くてと、贅沢を言えばきりが無い。
材料も種類が増えて来ているようだが、基本はPLAという環境に良さそうなトウモロコシが原料だという、熱収縮が小さく、造形し易い材料のようである。
ただし、一般にPLAは耐熱温度が低いので、屋外で飛ばすラジコンには危険性が高い。
車の中に置いていたら変形したというのは普通のことのようで(車のダッシュボードは80℃以上になる。座席でも簡単に60℃を超える)、飛んでる途中で、部品が外れるのはシャレにならない物には使わない方が安全である。
それに、紙ヤスリ等の加工も大変で塗装も乗りにくいという、問題もある。
そこで次によく使われているABSを検討した方が良い。
ABSは耐熱温度が少し高いので、成型する台を熱するヒーターベッドを使わないと剥がれやそりに対処することがほぼ絶望的である。
耐熱性もまあまあで、加工や塗装が楽なので反りのことさえ克服できたら使いやすい。
同じPLAやABSといっても物によって特性が異なるので、反りにくいABSなどの材料などを探すのも良いかも知れない。
また、臭いも発生し易いので、臭いに敏感な人はその点も選択時のポイントになる。

以下、続く予定

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